いちごのコナジラミ類
 
【コナジラミとは】
イチゴに寄生するコナジラミ類は、「オンシツコナジラミ」が主体ですが、「シルバーリーフコナジラミ(タバココナジラミのバイオタイプB)」、「イチゴコナジラミ」も寄生します。
コナジラミ類による主な被害は、吸汁加害による生育抑制ですが、「シルバーリーフコナジラミ」の最大の特徴は、葉や果実を白化させる(色素の異常を引き起こす)ことで、名前もこの特徴に由来しています。
「シルバーリーフコナジラミ」は、ウィルス病を媒体しますが、今のところイチゴにはウイルス伝搬の報告はありません。
「シルバーリーフコナジラミ」は、新種として扱われてきましたが、近年では形態による分類から「タバココナジラミ」と同一種とされています。
「タバココナジラミ」は、B系統やQ系統などと多くの系統があります。
「タバココナジラミ」は主に高温期に発生しますが、低温には弱く、結氷する地域の野外では越冬できません。
一方、「オンシツコナジラミ」は野外でも越冬できます。
「オンシツコナジラミ」の成虫は1mm~2mmで、「タバココナジラミ」の成虫は1mm前後です。
「オンシツコナジラミ」と「シルバーリーフコナジラミ」の生態は、基本的に同じです。
雌は羽化してから24時間かからずに交尾を行うことができて、卵を葉の裏に産みつけます。
卵は薄い黄色でふ化の前に灰色になります。
ふ化したばかりの「1齢幼虫」は、幼虫の中で唯一歩行します。
その後、2齢幼虫以降は葉裏などに固着して生活し、羽化するまで動きません。
「オンシツコナジラミ」の「蛹」は、全体に厚みがあり淡黄色で剛毛がみられます。
「卵」から「成虫」になるまでの期間は両種とも約23日です。
成虫は黄色によく誘引され、黄色の粘着板(ホリバーイエロー)で発生状況を把握できます。
 
 
【発生状況】
育苗時に発生していた苗の持ち込みや、施設周辺の雑草からの飛び込みが主な発生要因です。
通常、気温が高くなる3月以降に多くなりますが、加温施設では冬季でも増殖が激しく、多発することがあります。
施設内では周年発生し、20度~25度が好適な温度です。
 
 
 
【防除のポイント】
圃場周辺の雑草除去を徹底してください。
太陽光を嫌うので、シルバーマルチなどは忌避効果が期待できます。
施設の天窓、入口、換気部などに防虫ネットなどで被覆します。
コナジラミは黄色に集まる性質があるので、害虫の捕虫に物理的害虫捕獲資材(ホリバーイエロー)も効果的です。
また、ハウス入り口などに黄色のものを置かないようにします。
幼虫が寄生している「下葉の除去」は有効です。
コナジラミが発生する前に、低温条件に強い天敵のリモニカスカブリダニ(リモニカ)の放飼・定着が有効です。
天敵放飼後に化学薬剤を散布する場合は、天敵に影響の少ない薬剤を使用し、下葉までかかるように丁寧に散布してください。
同一系統の連用は、薬剤感受性の低下につながりますので、異なる系統の薬剤をローテーション散布してください。
 
 
 
 
「発生(発病)状況」や「防除のポイント」など、このページでご紹介した情報は一例です。
地域に「防除暦」などがある場合は優先的に参照して、注意点などをご確認ください。
対象病害虫、回数、収穫使用前日数などについては、使用前に必ずラベルを確認して下さい。