国内におけるマルハナバチの利用方針に関するお知らせ
 
 
1.セイヨウオオマルハナバチの出荷数の半減、在来種マルハナバチへの転換について
 
 2017年2月20日に農林水産省と環境省は、専門家による検討委員会を開き、2020年までに特定外来生物種として規制対象となっているセイヨウオオマルハナバチの出荷数量を半減する方針であること明らかにしました。これに伴い、我が国のマルハナバチ利用は代替となる在来種マルハナバチへの転換に向けて本格的に動き出すことになります。

20日の検討委員会の様子は、2月21日付の日本農業新聞15面の記事にてご覧になれますが、ご参考までに要点は以下の通りになります。
 
  2020年までにセイヨウオオマルハナバチの出荷数を半減する
  本州、四国、九州(南西諸島を含む)については、在来種クロマルハナバチに転換すると共に適正な利用方法を啓蒙する
  北海道については、クロマルハナバチは利用せず、エゾオオマルハナバチの実用化を目指す
 
 
 
2.在来種マルハナバチの利用拡大支援事業について
 
 上記の検討会と同日の2017年2月20日より、農林水産省のホームページにて「在来種マルハナバチの利用拡大事業」の募集が開始されました。在来種マルハナバチへの転換を積極的に取り組んでいただく産地への国の助成制度になります。セイヨウオオマルハナバチからクロマルハナバチへの切り替えに関する以下が主な事業内容になります。
 
  検討会(説明会)の開催にかかる諸経費の補助
  先進地視察、講習会の開催、実証・展示圃の設置にかかる借地代や資材費の補助
  クロマルハナバチ製品購入費の半額助成
 
 来年度の当該事業の応募期間は2017年3月10日までになっておりますので、部会、生産団体様などへのご案内の際には農林水産省のホームページをご参照の上、各県の農政部、地方農政局にお問い合わせくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
 
 
 今後、セイヨウオオマルハナバチ「ナチュポール」をご利用いただいている産地、生産者の皆様(北海道を除く)およびその流通に携わる皆様には、在来種クロマルハナバチ「ナチュポール・ブラック」、「ミニポール・ブラック」への転換にご理解とご協力を賜ることになります。利用者の皆様が安心して、これまでと変わらず作物受粉にマルハナバチをご利用いただけますよう、説明会の実施、圃場巡回などお手伝いさせていただきます。
 
 
 また一部の産地、生産者の中には、クロマルハナバチがセイヨウオオマルハナバチよりも活動性が悪いなどの印象をもたれている方もいらっしゃいますが、クロマルハナバチ実用化当初の品質が不安定だった頃のイメージや、クロマルハナバチとセイヨウオオマルハナバチの特性の違いを周知できないまま使われていた頃のイメージによるものです。クロマルハナバチも販売開始から既に20年近い月日が経過し、品質、利用ノウハウなどが発売当時とは比べられないほど向上しています。現在、弊社における両種の販売比率は半々となっており、クロマルハナバチの特性を理解して使われている生産者様からはセイヨウオオマルハナバチと変わらない非常に高い評価をいただいております。
 
 
 弊社のクロマルハナバチ製品「ナチュポール・ブラック」ならびに、「ミニポール・ブラック」は、セイヨウオオマルハナバチをお使いの皆様にご不安、ご不便をおかけすることなく、スムーズな利用種転換のお手伝いをさせていただくことができると確信しております。まずは、両省より提示された方針と助成事業につきましてご案内させていただきたく、生産者の皆様に説明をさせていただく機会など頂戴できましたら幸いに存じます。