新規微生物殺虫剤ボタニガードES
農薬ガイドNo.104/E(2003.2.20) - 発行 アリスタ ライフサイエンス株式会社
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 平成14年11月に糸状菌ボーベリア・バシアーナを有効成分とする新規微生物殺虫剤ボタニガードESが農薬登録された。ボタニガードESは、保湿成分として鉱物油を含み、従来の微生物製剤の最大の難点である湿度の影響を軽減、野外のキャベツでの使用を可能にした。
 有効成分ボーベリア・バシアーナGHA株は、広い寄主範囲が特徴で、トマト、きゅうりのコナジラミ類、なすのアザミウマ類、キャベツのコナガを対象害虫とする。虫体に接触したボーベリア・バシアーナの分生子は発芽して表皮を貫通、虫体内へ侵入して繁殖し、対象害虫を死に至らしめる。分生子の速やかな発芽を促すため、散布後15時間以上は温度18~28℃、湿度80%以上に保つ事が望ましい。
 使用方法は、500倍に希釈して、対象害虫の生息場所である葉裏、成長点付近、花等に薬液が十分にかかるように散布する。夕方に散布して、施設を閉めきるか、あるいは曇天、雨天時に散布するとよい。好適条件下では散布後10~14日で対象害虫に白いカビが生えるのを観察できる。春雨、梅雨、秋雨等の長雨が続く時期に散布すると、より高い防除効果が得られる。また、より確実に防除するために、1週間間隔で2~3回散布することが望ましい。なお、効果発現に悪影響を及ぼす恐れがあるので、散布後2~3日は殺菌剤の散布を控える。

*は本剤及びバーベリア・バシアーナを含む農薬の総使用回数
作物名
適用害虫名
希釈倍率
使用時期
総使用回数*
使用方法
トマト
(施設栽培)
コナジラミ類
500倍
発生初期
散布
きゅうり
(施設栽培)
なす
(施設栽培)
アザミウマ類
キャベツ
コナガ

▲適用と使用法

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