第2回天敵利用研修会開催される

日本バイオロジカルコントロール協議会

- アリスタ ライフサイエンス農薬ガイドNo.85/F (1997.10.1)  -

▲浅利会長の開会の挨拶 ▲現地視察風景

 日本バイオロジカルコントロール協議会(会長 浅利文昭 (株)アリスタ ライフサイエンス生物産業部長)は、4月17日、18日の両日、「神戸市立フルーツ、フラワーパーク」において、「第2回天敵利用研修会」を開催した。研修会の1日目は各先生方の講演と正会員会社の商品説明、2日目は現地視察を行なった。
 13時30分に開会、浅利会長の挨拶と直原 毅 兵庫県立中央農業技術センター農業試験場環境部長の挨拶の後、天敵に関する講演が行なわれた。
 参加者は地元兵庫県を始め、近畿、四国地方を中心に130名であった。
 講演は以下の先生方によって行なわれた。

  • 山下 賢一(兵庫県病害虫防除所主任研究員)「天敵によるアブラムシの防除」
  • 林 英明(広島県立農業技術センター環境研究部主任研究員)「広島県におけるオンシツツヤコバチを用いたトマトのIPM」
  • 村井 保(岡山大学資源生物科学研究所助教授)「ヨーロッパにおける天敵を用いたIPM」

 次に正会員各社からの商品説明があった。
 正会員は現在6社あり、(株)アリスタ ライフサイエンス、(株)エス・ディー・エス バイオテック、日本化薬(株)、日本たばこ産業(株)、東海物産(株)、(株)トモノアグリカ(順不同)から現在開発中の生物農薬の紹介があった。(株)アリスタ ライフサイエンスからは、既に発売されているエンストリップ(トマト:オンシツコナジラミ、タバココナジラミ)、スパイデックス(イチゴ:ハダニ類)をはじめ、申請中であるマメハモグリバエの天敵イサエアヒメコバチとハモグリコマユバチ、アブラムシ類の天敵コレマンアブラバチとショクガタマバエ、スリップス類の天敵ククメリスカブリダニについて説明があった。また、申請準備中であるナミヒメハナカメムシ(スリップス類の天敵)、ヤマトクサカゲロウ(アブラムシ類の天敵)、マイコタール(バーティシリウムレカニ:アブラムシ類の天敵)、本年3月に登録されたB.T剤「ゼンターリ」についても説明があった。
 後援会の後は、同研修会の懇親会が開かれ、大学、試験場、農業改良普及センターの先生方、メーカー、農薬特約店の担当者は、生物農薬の現状、将来について情報を交換され、親交を深めた。
 2日目の現地視察では、トマトハウス、ナスハウスを全員で見学した。