アリスタIPM通信 生産者の声(シシトウ、タイリクヒメハナカメムシ、スワルスキー)
 
 
生産者の声
 
JA土佐くろしお
ハウスシシトウ部会 青木 雅和さん(高知県須崎市)
 

JA土佐くろしお・ハウスシシトウ部会では現在39名、5.3haでシシトウが栽培されています。シシトウでは使用できる化学農薬が少ないうえ、薬剤抵抗性の問題もでてきているなか、同管内ではハウスシシトウに関しては前作で約7割の天敵導入率となり、ゼロ放飼の徹底などにより大半の方が満足する結果を得ました。今作ではほぼ10割の天敵導入率となっています。昨年からスワルスキーを本格導入されている青木雅和さんにお話を伺いました。

 
観察することや情報収集を心掛けています

6年ほど前に花き栽培の後作で赤ピーマンを栽培していた当時、 タイリクヒメハナカメムシを導入した経験がありました。その後シシトウを栽培するようになった当初、シシトウは花の数が多いこともあり従来の天敵導入だけでは防除が難しいと考えていましたが、農業振興センターやJA指導員のサポートのもと、昨年よりスワルスキーを主体に本格導入し、効果を実感しています。
実際に観察していると、ハウス内でのスワルスキーの密度差からスワルスキーは湿度がある程度高い方を好む傾向があることが判りました。インターネットを活用し天敵導入に関する情報収集を積極的に行っていますが、あまり没頭しすぎないよう、神経質になりすぎないように心掛けています。
 
青木 雅和さん
 
青木  雅和さん

 

省力化につながっています

薬剤散布作業は通常7:30から16:00頃までかかり一日仕事になりがちですが、天敵導入により防除の手間が少なくなり省力化につながっています。防除の手間が少なくなると他の作業に時間を費やすことができ、自分に「やる気」が出ます。さらに、「天敵は一緒に働く仲間のようなもの」と思え、薬剤散布は天敵にとって可哀そうに思えるので極力控えたいとも感じています。今後は病害の予防散布を行うとともに複数の土着天敵を併用するなど、さらには「うどんこ病」の菌を食べてくれる天敵の出現を夢見ながらIPMを実践しています。

JA土佐くろしお管内では農業振興センターやJA指導員のサポートのもと、有効な難防除病害虫対策、防除労力の軽減方策としてIPM技術導入が積極的に進められています。

 
 
※2012年2月29日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。