アリスタIPM通信 生産者の声(ぶどう、スパイカルプラス)
 
 
生産者の声
 
JA岡山西 ぶどう部会
平本 純大さん(岡山県倉敷市)
 

JA岡山西ぶどう部会の会員は120名で、そのうち40名弱が岡山県の特産品であるマスカット・オブ・アレキサンドリア(通称マスカット)を栽培されています。JA岡山西管内の倉敷市船穂町にて70aの圃場でマスカットを栽培するかたわら、船穂町農業後継者クラブ会員である平本さんにお話を伺いました。

 
(写真中央 アルミ箔の包みでスパイカルEXを放飼)

写真中央:アルミ箔の包みでスパイカルEXを放飼
 
スパイカルEXの樹上放飼は手間でした

70aの加温ハウスでマスカットを栽培していますが、加温開始時期によってハダニの被害が多い40aのハウスで、5年ほど前からハダニ防除にスパイカルEXを導入しています。放飼の方法は、スパイカルEXを数振りずつアルミ箔に小分けして枝の上等に設置しています。ただ、これでは強い風が吹いたりすると落下することもあるので、今後は“吊り下げるだけ”で より簡便に設置ができ、スパイカルEXより定着性も高いとされているスパイカルプラスに期待しています。


天敵導入でダニ剤散布回数が半分程度に


天敵導入の前と後では農薬の使い方が大きく変わりました。それまでは有機リン剤や合ピレ剤をかなり使用していましたが、天敵導入後は天敵にやさしい農薬に切り替え、散布回数も極力減らすように努めています。ダニ剤に関しては年間で半分程度の散布回数になり、散布労力とコストの軽減につながっています。また農薬を散布すると、ぶどう果皮表面の果粉(ブルーム)が溶脱し病害に対する耐性の低下につながりますが、散布回数が削減されることでそのリスクが低減し、果皮の汚れの低減と併せて収量や品質の向上にも効果があると感じています。

つぎの課題アザミウマはスワルスキープラスに期待
今後の課題としては、近年ハダニ被害に加えてアザミウマ被害も深刻化してきており、その両方の防除の兼ね合いが困難になってきています。従いまして、アザミウマ防除も天敵でまかなうことができれば全体の防除が非常に楽になるので、今年から新たに試験導入予定のスワルスキープラスには大いに期待しています。

(注:果樹類ではスワルスキープラス適用害虫はミカンハダニのみ。アザミウマ類は今後の適用拡大となります)


 
平本 純大さん

平本 純大さん
 
 
 
※2012年2月29日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。