アリスタIPM通信 生産者の声(いちご、スパイデックス)
 
 
生産者の声
 
JA福岡大城
古賀 広さん(福岡県大川市)
 

福岡県のJA福岡大城(ふくおかおおき)いちご部会は、部会員284名、栽培面積67.3haを誇る、全国でも有数のいちご部会です。天敵の利用率はまだ高くありませんが、今作から普及センターの主導による天敵の試験が開始され、シーズン半ばではあるものの、その効果を実感される方も増えていらっしゃいます。
今回は、この試験に参加された古賀さんにお話を伺いました。

薬剤をいちごの葉裏に散布することの難しさと労力から、また天敵を
いちご栽培を始めてから、というよりも就農してから10年が経ちます。天敵との出会いは就農して2~3年経ったころ、JAの指導員から勧められてスパイデックスを使ってみたのが始まりでした。 スパイデックスは3年間ほど使用してみたのですが、試行錯誤の連続でした。放飼やレスキュー防除のタイミングの見極めなどに苦労はしたのですが、ハダニの防除効果は実感していました。

その後は効果の高いダニ剤の数が増えたこともあり、一旦天敵から離れて化学農薬主体の防除に切り替えました。しかしながら化学農薬の効果はともかくとして、いちごの葉裏に散布することの難しさ、労力的な大変さから、また天敵を使ってみることを考えていました。ちょうどその時に普及センターから天敵、特にスパイカルEXの試験の話を聞き、これは、と思い手を挙げさせてもらいました。

スパイカルEXを昨年11月下旬に放飼し経過を観察していますが、ハダニの発生も少なく(2月上旬現在)その効果には十分満足しています。

またハダニがスポット発生しているところには、試験とは別にスパイデックスを自分で購入して放飼することで対応しています。天敵を導入することで化学農薬の散布回数が減り、労力の軽減にもつながり、また、植物自体も生き生きとしているように感じられます。

 
古賀 広さん
 
古賀 広さん

今回の試験を興味深く見ている近隣の生産者の方々も多く、よい結果が出ることを期待しています。部会全体にも天敵の利用が広がれば、と考えています。

天敵の普及にあたってはハダニ以外の害虫、特にアザミウマ・アブラムシの上手な防除方法を合わせて提示してもらうことがポイントではないかと考えています。

 
 
※2013年2月28日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。