アリスタIPM通信 よくある質問 スワルスキーとタイリク
 
 
よくある質問
 

生産者の方々や指導機関の方々からよくある質問を集めてお届けします。

  スワルスキーとタイリクは併用できますか?

スワルスキーの役割はアザミウマやコナジラミ等の若令幼虫を捕食してその密度を抑制することです。若令幼虫の密度が下がれば全体の密度も下がるはずですが、アザミウマの場合、外部からの成虫の飛来数が多ければスワルスキーだけでは密度を抑え切れないこともあります。このため、防虫ネット、ホリバー設置による侵入抑制、成虫誘殺に加え、タイリクを放飼することが効果的です。タイリクはアザミウマに対して選好性があり、優先的に捕食します。アザミウマがほとんどいない条件では、ハダニ類成虫、カブリダニ類を捕食することはありますが、このためにスワルスキーの密度に大きく影響することはありません。スワルスキーはアザミウマ若令幼虫、コナジラミ若令幼虫、チャノホコリダニ、花粉などで生存でき、タイリクの卵は葉の基部に埋め込まれているため食べることができません。従って、スワルスキーとタイリクの併用は問題ありません。重要なことは、併用後はどちらの天敵に対しても影響の少ない薬剤の利用をしていくことにあります。
     
  スワルスキーやスパイカルEXは今頃のような寒い時期(厳寒期)に放飼しても大丈夫でしょうか?

温度は天敵の活動に大きな影響を及ぼす要因です。スワルスキーカブリダニもスパイカルEXの有効成分であるミヤコカブリダニも比較的暖かい温度で活発に働きます。スワルスキーでは最低温度が15℃以下になると捕食活動が低下するとともに、10℃以下になると産卵した卵がふ化しなくなります。ミヤコカブリダニも12℃以下になると活動が低下します。夜間管理温度が高い作物は別として、今頃のような厳寒期で施設内温度が低くなっている時期に放飼しても期待した効果は得られません。促成栽培では気温が低くなる前の9月~10月と気温が上昇する3月下旬~4月上旬の放飼が有効です。その他の作型では3月下旬以降に放飼することをお勧めします。
 
 
※2010年1月29日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。