アリスタIPM通信 トリコデソイルの施用例
 
 
トリコデソイルの施用例


土壌改良資材 『トリコデソイル』 の販売開始から半年が経過しました。
そこで各地で実施された施用例を2つ紹介したいと思います。

イチゴの育苗期施用例 (茨城県現地試験)
品種: とちおとめ
定植: 2014年3月20日 1プランターに親株4株を定植。培土「よか培土」使用
施用: 2014年4月24日 1000倍希釈液を1プランター当り500mℓを株元に灌注
調査日: 2014年6月11日

トリコデソイルの施用例
《試験の概要と考察》
いちごの親株でトリコデソイルの1000倍希釈液を灌注しました。まず、各区40株をランダムに抽出し、生育状況を 良好:3、普通:2、不良:1として数値化し、評価しました(図1)。その結果、トリコデソイル施用区では不良と評価された株は認められず、無施用区と比較すると生育が向上していることが確認できました。

また、1株当りのランナー数と子株数を無作為に各区10株で調査したところ、ランナー数では差が認められませんでしたが、ランナーから生じた子株数で差が認められ、生育が促進されていたことが確認できました(図2)。
以上の結果から、トリコデソイルをいちごの親株に灌注処理することで、親株の生育が向上し、発生する子株数が増加するため、本圃に定植する株数が増加し生産者のお役に立てるものと考えられます。


● キュウリでの定植時施用例 (熊本県現地試験)
品種名: エクセレント
台木名: ゆうゆう一輝
定植日: 2014年3月14日
施用: 2014年3月15日 500倍希釈液を10a当り500ℓ 灌注施用した。

農家の感想:前年太陽熱消毒もできずネコブセンチュウが大発生。トリコデソイルでの治療効果はないが、根を保護してくれていたせいか、茎葉も青く減収量も少なかったように思う。

被写体との距離や背面色などで、左にご紹介する写真で見比べてもあまりよくお分かりにならないかもしれませんが、農家さんのご感想のとおり、草勢や根茎部で確かな違いが出ました。

無処理区の草勢は収穫終了13日前には枯れ上がる株が多く、掘り取った根も茎部から腐っており異臭がして発育も悪かったのに対し、トリコデソイル施用区は根こぶの発生が認められたものの根腐れもなく根の色の白さが目立ち、それらが草勢の維持につながりました。

2014年6月27日撮影  地上部の様子
トリコデソイルの施用例
トリコデソイルの施用例
無施用区
トリコデソイル施用区
 
 
対照区の根の様子や地上部の状態から判断すると、根こぶ等の症状が併発していないため、地上部での生育に差が出たのではないかと推察されます。 
この理由は、トリコデソイルを施用すると根圏がトリコデルマ菌により保護され、根圏内に病原菌が入り込みにくくなるためであると言われています。

ネコブセンチュウが大発生している環境下では、育苗時にトリコデソイル処理をした苗を植え付けたハウスと、無処理苗を植え付けたハウスは効果が分かりやすい場合もあります。
定植後、枯れる株がやや多かった無処理区に対し、トリコデソイル処理区は枯れることなく、すくすくと生長しました。

慢性的な土壌病害等への対策として、トリコデソイル処理による健全な根づくりと生育促進をよろしくお願いいたします。

2014年7月14日撮影  掘り取り後の根部の様子
トリコデソイルの施用例
トリコデソイルの施用例
無施用区
トリコデソイル施用区
 
トリコデソイルの施用例
トリコデソイルの施用例
無施用区
トリコデソイル施用区


※2014年10月30日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。