アリスタIPM通信 生産者の声(有機JASピーマン、スワルスキー、スパイカルプラス、スパイデックス、アフィパール、アフィバンク、クロマルハナバチ)
 
 
生産者の声
(有機JASピーマン、スワルスキー、スパイカルプラス、スパイデックス、アフィパール、アフィバンク、クロマルハナバチ)
 
鹿児島県志布志市 株式会社SOHファーム
代表取締役社長 岸邉 重正さん
 
株式会社SOHファームがある志布志市は、鹿児島県の東部に位置し、ピーマンやイチゴ、キク等の施設栽培が盛んな地域です。


鹿児島県は、IPMを活用した農業を積極的に推進しており、中でも志布志市は鹿児島県を牽引する、活気あふれた産地です。

今回は、そんなIPMが盛んな地域で 『有機JASピーマン』 を栽培している株式会社SOHファームの岸邉社長にお話を伺いました。




岸邉 重正さん
岸邉 重正さん

『有機JASピーマン』 の栽培概要

4つのハウス(面積49アール)で、グリーンピーマン(品種:さらら)と カラーピーマン(品種:シグナル)を栽培。
栽培期間は、8月後半の播種から収穫が終了する7月まで続きます。



~作る人、食べる人の安心・安全を作り出す~

私はもともと東京で発電システム関係の仕事に30年間従事し、Uターンで鹿児島県へ帰郷して2003年に就農し、その後に有機JAS農家となりました。
なぜ有機栽培を選択したかというと、ちょうど帰郷を決意した頃に食品偽装などの問題が世間で騒がれており、それで食べ物に対する安全意識が芽生え、自分で栽培するならば、健康にこだわり、安心・安全なものを作りたいという思いで有機JASに着目しました。



~勇気がいるけれど 『有機』 が良い!~

有機JASでピーマンを栽培し始めてから、第一課題でアザミウマとハダニの防除に困りました。化学農薬は使わないので天敵を利用したのですが、当初はスワルスキーが無く、好結果が得られませんでした。

スワルスキーを利用開始してからはアザミウマの問題も解決され大変助かっています。ハダニについても、パック製剤 スパイカルプラス(ミヤコカブリダニ)を使用し、発生量が多い時はチリカブリダニ剤 スパイデックスと併用で防除できています。

次なる課題として、病気対策に取り組みました。ある程度はハウス内の温度・湿度コントロールで抑えられたのですが、うどんこ病はそれだけでは防除できず、硫黄くん煙を知り、活用する事で発生を抑えられるようになりした。

そして今は第三課題として、アブラムシの防除問題に取り組んでいます。実際、数年前にアブラムシが大量に増えてしまい、かなり手痛い経験をしました。モモアカアブラムシやワタアブラムシについては、アフィバンクやその他バンカー植物(トウモロコシなど)を育てながら、アフィパール(コレマンアブラバチ)とテントウムシ剤で防除できるようになりました。

しかし、ジャガイモヒゲナガアブラムシは防除できないので、今作で土着天敵のギフアブラバチを試しているところです。ジャガイモヒゲナガアブラムシは例年、必ず被害が出る害虫ですが、今作はまだ見られませんね。バンカー植物を用いた天敵利用技術については、私の栽培に合った、より良い体系がないかとまだ勉強中です。

※ギフアブラバチは「ギフパール」として商品化されることを お伝えすると、さっそく来作で使用すると回答を頂きました。

 
~ピーマンでクロマルハナバチが活躍~

私は12~1月(厳寒期)に着果率と果形品質向上のためにミニポール・ブラック(クロマルハナバチ)を利用しています。

当初、私自身も本当に効果があるのかと、半信半疑で1ハウスで試したところ、実際、着果率と果形品質共によくなったので、クロマルハナバチの働きには満足しています。


最後に、
「有機栽培では、思わぬものが害虫(コオロギなど)となったり、大変な部分もあるが、やりがいがありますよ。
これまでの失敗を次の成功に繋げるために、日々勉強です!」という力強いお言葉が大変印象に残りました。

岸邉社長、とても貴重なお話を有難うございました。

ピーマンで休憩するクロマルハナバチ
 
ピーマンで休憩するクロマルハナバチ
 
生産者の声(有機JASピーマン、スワルスキー、スパイカルプラス、スパイデックス、アフィパール、アフィバンク、クロマルハナバチ) 生産者の声(有機JASピーマン、スワルスキー、スパイカルプラス、スパイデックス、アフィパール、アフィバンク、クロマルハナバチ)
 
 

※2016年4月15日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。