アリスタIPM通信 海外園芸技術とコラム
 
 
<海外園芸技術とコラム>
 
 
オランダのトマト栽培ハウスで藻類の栽培開始

オランダの試験場で近年海草などの生産プロジェクトが始まっていたが、商業用の栽培も始まったようです。
用途としては、動物用資料、プロセスフード用とのこと。
オランダ人の常なる革新的態度に感心するとともに、日本でも可能性があるか、興味のあるところですね。


オランダとベルギーのトマト栽培の傾向

2015年のオランダのトマトハウス面積は1800ヘクタール。ベルギーでは500ヘクタールである。
価格は高く維持されており、トマト栽培を止める農家、生産会社はなかった。
むしろ増加傾向で、ベルギーで2~3%、オランダで1~2%の増加傾向である。

このようななかで、もっとも目立っているのが、LED照明の設置面積の増加である。
オランダでは毎年10%程度の増加率でLED照明が設置されている。
その結果、現時点では、全面積の30%以上のハウスでLED照明がなされている。
ベルギーでは現在85ヘクタールで設置されており、15%程度の普及率である。

オランダでの照明つきトマトの半分はつる付きトマト(ミディタイプの房どりトマト)だが、それ以外では、特殊なトマト品種が栽培されている。この傾向はベルギーでも同様で大玉トマトのシェアは20%程度である。

近年のトマトは、スペシャリティ系トマトと大玉とにわかれつつある。
またスナックトマトという楕円系、甘い香りで、皮がやや硬く、糖度の高い房取り系のトマトも人気がでてきており、オランダでは、その年間増加率は20%、ベルギーでは30%に達している。シェルフライフ、つまり保存性も高い。
スナックトマトと房取りトマトが増えている一方で、ミニトマトは減少傾向である。その理由として酸度が高いこと、色が鮮やかでないこと、またミニはモロッコからの輸入品との競合があるからである。
日本でもカゴメなどの品種は一部スナック系といえる。

園芸ニュースより要約

和田 哲夫


※2016年8月5日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。