アリスタIPM通信 特約店の声 山陽薬品株式会社
 
 
特約店の声 山陽薬品株式会社
 
取締役 大森部長
 

天敵・ハチに関してアリスタとの取引はトマト農家へのマルハナバチ普及の取り組みからでした。

現在、弊社が事務局をしておりますIPM協議会(後述)も元々は「マルハナバチ利用研究会」が前身で、当初はマルハナバチの受粉昆虫としての利用技術が確立しておらず使いこなすのが難しかったため、利用者で集まって勉強会をしようというのが発足のきっかけでした。
山陽薬品株式会社
本社 社屋

 

岡山県ではナスやブドウ等で天敵の普及が進んでいます。
ナスでは、ミナミキイロアザミウマが重要な害虫のひとつです。
ナスの果実に直接傷を付け、商品価値を落としてしまうからです。ナスでの天敵の利用は、このミナミキイロアザミウマに薬剤抵抗性が発達し、効く薬剤が非常に少なくなってしまったというところから始まりました。当初はタイリクヒメハナカメムシとククメリスカブリダニを組み合わせ、タイリクが定着しやすいようにバンカープランツも色々試したりと試行錯誤しながら使われていました。その後スワルスキーが発売され、ナスでの天敵導入率は劇的に増え、今では施設ナス生産者の9割近くが天敵を利用されています。殺虫剤の散布回数は7割ほど削減され、ミナミキイロアザミウマは重要な害虫、というイメージすらも薄らいできたくらいです。スワルスキーカブリダニは生産者の労力削減と防除コスト削減に大変貢献してくれています。(9割に普及するまでには、JAの担当者、普及センターの先生、弊社社員、そしてアリスタの担当の方と、現地ハウスを何度も巡回し、ハウスの中で天敵の定着状況や害虫の発生状況を観察して、生産者の方に使い方や圃場管理についてお話して廻りました。)


ブドウ(マスカット・オブ・アレキサンドリア)は、岡山で最も早くから天敵に取り組んでいる品目です。
初めはスパイデックスが使われていましたが、スパイカル発売後はスパイカルに切り替わり、広く普及が進みました。パック入り製剤のスパイカルプラスが発売されてからは、より放飼の手間がかからなくなりました。マスカット・オブ・アレキサンドリアは袋かけをしないため、果実が肥大してくる頃には薬剤散布があまりできません。
スパイカルEX、スパイカルプラスは岡山の高品質なぶどうの生産に役立っています。また、近年ではマスカット・オブ・アレキサンドリアだけでなくピオーネでも利用されるようになってきています。

前述のIPM協議会はマルハナバチを使用している生産者で集まって勉強や情報交換する「マルハナバチ利用研究会」から始まり、その後マルハナバチ導入で使える農薬が限られてくるため、微生物剤や天敵昆虫に取り組むようになり、「天敵利用研究会」という名前に変更しました。
天敵に興味があるが使っていないメンバーが参加しにくいという声をうけて、天敵に限らず様々な方法による病害虫防除について学ぶ場として、現在は「IPM協議会」という名前になっています。
会員は岡山・兵庫の生産者33名、指導(JA)2名の35名となっています。毎年6月に開催する研修会には普及センターや試験場からも15名ほどの方が聞きに来られ、天敵はもちろん広くIPM情報提供の場として喜ばれております。

アリスタには、これまで同様 革新的な商材提供と技術普及に力を貸していただけることを期待しております。

 

※2016年8月5日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。