アリスタIPM通信 生産者の声 キュウリ スワルスキー
 
 
生産者の声
 
JAさが佐賀みどり支部施設きゅうり部会長
山口仁司さん
 
更なる 「エコきゅうり」 の追求

きゅうり栽培は約30年になりますが、このスワルスキーが初めて取り組む天敵でした。スワルスキーは指導機関からの紹介だったのですが、最初は正直なところ半信半疑でした。しかし、これをうまく使いこなすことができれば、‘エコきゅうり’の更なる進化につながるのでは、と考え昨年の夏秋作から試験を開始しました。

特に昨今のきゅうり栽培では“黄化えそ病”が脅威となっており、その元凶であるアザミウマをうまく抑えられれば、との期待もありました。

  山口仁司さん
 
山口仁司さん

試験については、私を含む3軒で各々作型を変え、その効果について確認しましたが、温度が確保できる作型であれば、スワルスキーの十分な効果を得ることができました。特に害虫防除の点ではアザミウマ、コナジラミの防除回数が激減し、害虫防除はほぼアブラムシのみ、といった結果も得られ、更には期待した“黄化えそ病”の抑制効果も確認することができました。

この試験結果を受けて施設きゅうり部会として今秋から導入することを決めました。部会員の間では、“黄化えそ病”の抑制効果に対する期待が特に大きいようです。

今回の試験で感じたスワルスキーを使う際の注意点としては、夜温管理と定植後からの早めの放飼かと考えています。特に定植後14日程度の本葉10枚ぐらいが放飼の目安かと思います。いま‘エコきゅうり’は大手百貨店や地元量販店などとも直取引するなどその販路を拡大中ではありますが、このスワルスキーの利用で更に消費者に対する良いアピールになれば、と考えています。

このスワルスキー含めた天敵に今後期待するのは、周辺環境(野外)の害虫密度を下げられるような使い方への取り組み、また、地域全体としても天敵の活用で害虫密度を下げるような取り組みが必要なのでは、と感じています。

 
 
※2010年10月15日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。