アリスタ通信 <生産会社訪問>サラ菜園のIPMについて
 
 
<生産会社訪問>サラ菜園のIPMについて
 

岡山県笠岡市にある日本最大級の最新鋭のサラ菜園。
バイオマス発電所からの熱や炭酸ガスも利用して、環境に配慮した栽培施設である。今回は、その12ヘクタールでのトマト (プラムトマトシリーズ、チェリートマト)、瀬戸内パプリカ、レタス (サラトリオという名前で全国のスーパーで大人気とのこと)の温室で過去3年にわたり、総合的病害虫防除を任されているIPM担当の伊藤 誠氏にこれまでのIPM利用での経験談を伺いました。
<生産会社訪問>サラ菜園のIPMについて
パプリカでの天敵利用
「スワルスキープラスUM(パックタイプのスワルスキーカブリダニ剤)」、「スパイカルプラス(パックタイプのミヤコカブリダニ剤)」は必ず入れている。定着もよく、天敵が多いときはスリップスも抑えられる傾向にある。「アフィパール(コレマンアブラバチ)」や「スパイデックス(チリカブリダニ)」は、殺虫剤散布のあとの害虫の生き残りをゼロに近づけるために入れている。入れると安心できる。

微生物農薬(トマトとパプリカ)
密度が低いときに微生物農薬 「マイコタール(バーティシリウム レカニ)」、「ボタニガード水和剤(ボーベリア バシアーナ剤)」、「バチスター水和剤(バチルス ズブチリス剤)」 を散布するため、なかなか効果を判断することは難しいが、散布した後すぐに病害虫が増えるということはないので 、最終的には効果があったのだと実感できている。天敵利用など他の方法と組み合わせて効果が見えるもの。

化学農薬
殺虫剤に関しては効果が高いもの、そうでないものがわかってきた。効果が高いものは特にローテーション散布に気を付けている。また散布回数が限られているので、よく考えてから使っている。全体散布で化学農薬を散布するだけでは害虫を抑えるのは難しい。例えば葉が混み合っているところは葉かきをして農薬がかかりやすいようにしたり、ハダニがついている葉を取り除いたり、そういった方法と組み合わせて全体散布をすると効果が高い。

マルハナバチ
受粉効率の評価が難しい。つまり、バイトマーク率が低くても問題なく果実が肥大することもある。うまくいく時期は巣箱を入れれば問題なくバイトマークがつくが、巣箱を入れてもバイトマーク率があがらないときは何をやってもあがらない。 そもそも花粉が出ないと意味がないため、それを生産者に伝え、管理してもらうことが重要。

(和田聞き書き)


※2022年5月16日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。