アリスタIPM通信 生産者の声  ハウスレモンのハダニ対策でスワルスキー
 
 
生産者の声
 
JAえひめ中央
山崎章吉さん(愛媛県農業指導士)
 

安心・安全を消費者に届けたい

ハウスレモンのハダニ対策でスワルスキーを導入されたJAえひめ中央・上灘経済センター管内ハウスレモン生産者の山崎章吉さんにお話を伺いました。

山崎さんは「安心・安全を消費者に届けたい」との思いにより、天敵での病害虫管理に取り組まれています。農業指導士でもある山崎さんは平成20年度農水省「農業技術の匠」にも選ばれておられます。

 

  山崎章吉さん
 
山崎章吉さん

薬剤散布労力が軽減、また果実の汚れがほとんどありません

栽培しているハウスレモンのミカンハダニ対策でスワルスキーを導入しました。薬剤散布労力が軽減、また果実の汚れがほとんどありませんでした。天敵利用は初めてでしたが県指導機関、JA指導員やアリスタのフィールドアドバイザーと一体となり、試行錯誤をしながら取り組んでいます。

そうして生み出されたのが「コーヒーフィルター」を用いた放飼方法です。樹に吊り下げたコーヒーフィルターからスワルスキーが徐々に放出されることを利用し、スポット的にハダニが増加した場合には他の樹に吊り下げていたコーヒーフィルターを「移動」させ、一時的にスワルスキーの密度を高くすることによりハダニの密度を効果的に下げることができました。フィルターの中に入れるスワルスキーの量によりますが、圃場では4~6週間程度フィルター内でスワルスキーが確認できました。その期間であれば簡単に「移動」させることができ、スワルスキーによるミカンハダニ・チャノホコリダニへの効果を実感しています。抵抗性の問題で効果のあるダニ剤(化学薬剤)が限られてきており、天敵や微生物農薬との併用が重要と考えています。コーヒーフィルターに寄ってくるナメクジ対策としては、枝先端の葉先にコーヒーフィルターをホチキス止めすることが有効です。コーヒーフィルターなど、比較的簡単に手に入る市販の資材を用いるところも評価しています。

 

ハウスレモン以外のハウスミカンや中晩柑でのスワルスキーカブリダニへの期待

ハウスレモンでのミカンハダニ防除が効果的だったのでスワルスキーの入ったコーヒーフィルターの幾つかをハウスレモン圃場からハウスミカン圃場へ移動させたところ、ミカンハダニの密度を下げることができスワルスキーの効果を実感しました。ハウスミカンでは特に水切り期間中のスワルスキーによる防除に、中晩柑では特にダニ剤が不足することから同様にスワルスキーによる防除に期待しています。

 
 
※2011年2月3日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。