アリスタIPM通信 生産者の声 オオバ、スワルスキー
 
 
生産者の声
 
JA高知はた中村園芸部大葉部会
関本護さん
 

スワルスキーを導入されたJA高知はた中村園芸部大葉部会生産者の関本護さんにお話しを伺いました。

同管内では平成元年よりオオバの栽培が始まり、数々の苦難を乗り越えながら地域に合った栽培体系の確立に取組まれ、現在では10軒、1.79haでオオバを栽培されております。

薬剤散布の回数が更に減少しました

スワルスキーを導入した経緯は、既にスワルスキーが導入されていたピーマン生産者よりチャノホコリダニに対して効果があったという話を聞く機会があったことが始まりでした。オオバでは登録農薬も少なく化学農薬のみの防除では限界を感じており、また化学農薬を散布した場合、収穫前日数の制約を受けることがあるので“天敵を使いこなすことができれば省力化につながる”と期待して導入しました。

  関本護さん
 
関本護さん
 
オオバでの天敵導入については県試験場や他地域で事例があったものの、管内のオオバ栽培は収穫葉が展開第2葉となり、更に下葉を残さない栽培の為、先進地域での方法をそのまま導入することが難しいと思われました。しかし、アリスタライフサイエンス株式会社からコーヒーフィルターを用いた放飼の提案を受け、地域にあった利用法を確立するため県及びJA指導員とも一体となり取り組んできました。

15.8aの圃場で4週間から6週間毎にコーヒーフィルター法によりスワルスキーを4回連続放飼することで、収穫開始からの薬剤散布回数は導入以前と比べ大幅に減少させることができました。毎回スワルスキー2本に対し900個の放飼用のコーヒーフィルターを作り、圃場内に均等となるよう設置しました。コーヒーフィルターを吊り下げる部位にビニタイ(針金の入ったビニールの留め具)を使うことで簡易にパックを作成できます。

また、スワルスキー入手前日までに代替餌を入れる準備作業を予め行なっておくことで放飼作業がスムーズに行えます。そうすることで、900個のパックを3人で作成した場合の作業時間は2~3時間程度、また設置作業を含めたスワルスキー入手後の作業も約2~3時間程度で行うことができました。放飼後1株だけチャノホコリダニが発生しましたが、アカリタッチを1回スポット散布し、チャノホコリダニが発生していない株からコーヒーフィルターを「移動」させて一時的にスワルスキーの密度を高めるようにしました。その結果、チャノホコリダニが他の株へ広がることなく、作の終了まで抑え込むことができたのでスワルスキーの効果を高く評価しています。


アブラムシ防除に対する天敵への期待

チャノホコリダニ防除はスワルスキーを導入することで対応できたので、将来的にアブラムシを防除できる待ち伏せ型の天敵が開発されることを期待しています。

 
 
※2011年4月28日現在の情報です。製品に関する最新情報は「製品ページ」でご確認ください。