トクチオン乳剤
【用途によって違うトクチオン】
野菜類のアザミウマ類、ハダニ類、チョウ目害虫などでお困りの方 トクチオン乳剤
果樹のカイガラムシ、アザミウマ類などでお困りの方 トクチオン水和剤
コガネムシ類、ハリガネムシ類、ヒョウタンゾウムシ類、ネダニ類、ネコブセンチュウなど土壌害虫でお困りの方 トクチオン細粒剤F
 
 化学殺虫剤
トクチオン乳剤
トクチオン乳剤
  (プロチオホス乳剤)
有効成分:
プロチオホス 45.0%
作用機構分類:
殺虫剤分類
1B
性状:
淡黄褐色可乳化油状液体
有効年限:
4年
 包装: 500ml×20本
危険物: 第4類第2石油類危険等級III


[特 長]
野菜、果樹、茶、花き類・観葉植物などに発生する多くのチョウ目害虫(ハマキムシ類、コナガ、ヨトウムシなど)、ハダニ類、アブラムシ類、コナカイガラムシ類、アザミウマ類に優れた効果を示します。
接触毒と食毒の作用を持ち、効果の発現はやや遅効的ですが、長期間効果が持続します。



[適用害虫と使用方法]  
2023年3月13日の適用拡大内容
作物名「ねぎ」のプロチオホスを含む農薬の総使用回数を「4回以内(定植時の土壌混和は1回以内、散布及び株元灌注は合計3回以内 )」へ変更しました。
作物名 適用病害虫名 希釈
倍数
使用
液量
使用
時期
本剤の
使用
回数
使用
方法
プロチオホス
を含む農薬の
総使用回数
みかん コカクモンハマキ
フラーバラゾウムシ
1000倍 200〜
700L/10a
収穫
30日前
まで
3回
以内
散布 3回以内
フジコナカイガラムシ 1000 〜
1500倍
なし コナカイガラムシ類
ハマキムシ類
1000倍 収穫
60日前
まで
5回
以内
5回以内
かき カキノヘタムシガ
フジコナカイガラムシ
マイマイガ
アザミウマ類
ハマキムシ類
収穫
75日前
まで
2回
以内
2回以内
くり モモノゴマダラノメイガ
ネスジキノカワガ
裂果
前まで

(但し
収穫7日
前まで)
5回
以内
5回以内
キャベツ コナガ
ヨトウムシ
ハスモンヨトウ
アオムシ
ウワバ類
アブラムシ類
100〜
300L/10a
収穫
21日前
まで
2回
以内
2回以内
たまねぎ アザミウマ類
シロイチモジヨトウ
ネギハモグリバエ
1000倍 収穫
7日前まで
4回
以内
4回以内
16倍 1.6L/10a 無人航空機に
よる
散布
8倍 0.8L/10a
アザミウマ類 300倍 25L/10a 散布
にんにく ネギコガ
チューリップサビダニ
アザミウマ類
1000倍 100〜
300L/10a
収穫
14日前
まで
3回
以内
3回以内
ばれいしょ ジャガイモガ
ヨトウムシ
アブラムシ類
かんしょ ハスモンヨトウ 収穫
21日前
まで
4回以内
(植付前の土壌混和は1回以内、散布は3回以内)
ナカジロシタバ 1000 〜
2000倍
あずき アズキノメイガ
ツメクサガ
1000倍 収穫
30日前
まで
2回
以内
2回以内
ハダニ類 1000 〜1500倍
いんげんまめ 1000倍 収穫
21日前
まで
3回
以内
3回以内
だいず マメシンクイガ
ハダニ類
1000 〜1500倍 収穫
30日前
まで
3回
以内
3回以内
シロイチモジマダラメイガ
ハスモンヨトウ
アブラムシ類
ツメクサガ
カメムシ類
1000倍
てんさい ヨトウムシ
カメノコハムシ
アブラムシ類
1000 〜1500倍 2回
以内
2回以内
テンサイモグリハナバエ
テンサイトビハムシ
ハダニ類
1000倍
ハマキムシ類
チャノキイロアザミウマ
カンザワハダニ
チャドクガ
200〜
400L/10a
摘採
21日前
まで
1回 1回
さとうきび アオドウガネ
ハリガネムシ類
1.8L/m² 収穫
90日前
まで
2回
以内
土壌灌注 2回以内
(植付時の土壌混和は1回以内)
にら ネダニ類 2000倍 3L/m² 収穫
21日前
まで
1回 株元
灌注
2回以内
(土壌混和は1回以内、株元灌注は1回以内)
らっきょう 収穫
60日前
まで
1回
ねぎ アザミウマ類
シロイチモジヨトウ
ネギコガ
ネギハモグリバエ
1000倍 100〜
300L/10a
収穫
7日前
まで
3回
以内
散布 4回以内
(定植時の土壌混和は 1回以内、散布及び株元灌注は合計3回以内 )
ネダニ類 2000倍 3L/m² 株元
灌注
いちご ハダニ類
キンケクチブト
ゾウムシ成虫
1000倍 100〜
300L/10a
収穫
75日前
まで
3回
以内
散布 3回以内
(仮植床植付時の土壌混和は1回以内)
花き類・
観葉植物

(ばら、きく、プリムラ、シクラメン、ベゴニア、宿根かすみそうを除く)
アザミウマ類
ハダニ類
発生
初期
5回
以内
5回以内
ばら アブラムシ類
フラーバラゾウムシ
アザミウマ類
ハダニ類
きく
プリムラ
シクラメン
ベゴニア
キンケクチブト
ゾウムシ成虫
アザミウマ類
ハダニ類
つばき類 チャドクガ
フラーバラゾウムシ
200〜
700L/10a
3回
以内
3回以内
さくら
プラタナス
アメリカシロヒトリ
フラーバラゾウムシ
4回
以内
4回以内
宿根
かすみそう
ヨトウムシ
ナスハモグリバエ
アザミウマ類
ハダニ類
100〜
300L/10a
6回
以内
6回以内
シバツトガ 0.5〜
1L/m ²
3回
以内
5回以内
たばこ タバコアオムシ
ヨトウムシ
アブラムシ類
ジャガイモガ
アザミウマ類
25〜
180L/10a
収穫
10日前
まで
2回
以内
2回以内
樹木類
(つばき類、 さくら、プラタナスを除く)
フラーバラゾウムシ 200〜
700L/10a
発生
初期
5回
以内
5回以内
 
※希釈倍数の詳しい説明はこちら


[使用上の注意事項]

使用量に合わせ薬液を調製し、使いきること。
ボルドー液および石灰硫黄合剤との混用は可能であるが、混合後は放置せずなるべく早く使用すること。
芝に使用する場合は、土壌面までぬれるように十分な液量(0.5〜1L/m² )を散布すること。
本剤の作用はやや遅効性であるので、害虫の発生をみたら早めに散布すること。
茶のカンザワハダニの防除の場合、夏場からのハマキムシ類との防除適期が一致する時期に使用すること。
茶の覆下栽培では薬害を生じる場合があるので使用しないこと。
さとうきびのハリガネムシ防除に使用する場合、夏植栽培では翌年の4〜6月頃、株出栽培では萌芽後に所定希釈液を1m²当り約1.8L灌注すること。
すいか、トマト、メロンには薬害を生じるおそれがあるので、かからないように注意して散布すること。
たまねぎに対して希釈倍数300倍で散布する場合は、少量散布に適合したノズルを装着した乗用型の地上液剤散布装置を使用すること。
にらに使用する場合は、前作のにらを地際から刈り取りした後、できるだけ速やかに株元灌注し、希釈液が直接茎葉にかからないにように注意すること。
カラー及び花はすに使用する場合は、湛水状態で使用しないこと。また、使用後14日間は入水しないこと。
蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにすること。
ミツバチに対して影響があるので、以下のことに注意すること。
(1) ミツバチの巣箱及びその周辺にかからないようにすること。無人航空機による散布でそれらに飛散するおそれがある場合には使用しないこと。
(2) 受粉促進を目的としてミツバチ等を放飼中の施設や果樹園等では使用をさけること。
(3) 関係機関(都道府県の農薬指導部局や地域の農業団体等)に対して、周辺で養蜂が行われているかを確認し、養蜂が行われている場合は、関係機関へ農薬使用に係る情報を提供し、ミツバチの危害防止に努めること。
フラーバラゾウムシに使用する場合は、植物防疫所、病害虫防除所等関係機関の指導のもとに実施すること。
適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用すること。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。


[安全使用上の注意事項]

誤飲などのないよう注意すること。
本剤は眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意すること。眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受けること。
本剤は皮膚に対して刺激性があるので皮膚に付着しないよう注意すること。皮膚に付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とすこと。
散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用すること。作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、洗眼・うがいをするとともに衣服を交換すること。
作業時に着用していた衣服等は他のものとは分けて洗濯すること。
かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意すること。
本剤は自動車に散布液がかかると変色するおそれがあるので、散布液がかからないように注意すること。
街路、公園等で使用する場合は、散布中及び散布後(少なくとも散布当日)に小児や散布に関係のない者が散布区域に立ち入らないよう縄囲いや立て札を立てるなど配慮し、人畜等に被害を及ぼさないよう注意を払うこと。
水産動植物(甲殻類)に影響を及ぼすおそれがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用すること。
無人航空機による散布で使用する場合は、飛散しないよう特に注意すること。
使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきること。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さないこと。また、空容器等は水産動植物に影響を与えないように適切に処理すること。
危険物第4類第2石油類に属するので火気には十分注意すること。
原液が直接皮膚に付着した場合、そのまま放置すると発赤することがあるので、付着した場合には石けん等でよく洗い落とすこと。
直射日光をさけ、なるべく低温で乾燥した場所に密栓して保管すること。
治療法…本剤の解毒剤としては動物実験で硫酸アトロピン製剤が有効であると報告されている。
   
 
農林水産省登録 第13426号